日経平均、金利、為替の動向 ー令和6年11月15日(2024年11月15日)までー

日経平均、日米金利(10年物国債利回り)、ドル円の推移について、令和6年11月15日(2024年11月15日)まで、まとめましたので、以下解説していきます。
今回の注目は、11月5日に行われたアメリカ大統領選挙ですね。
共和党トランプ氏の勝利となりました。
来年1月に、再び、米大統領に就任します。
また、大統領選挙と同時に実施された連邦議会選でも、下院において、共和党が多数派を占めることになりました。
大統領、上院、下院のいずれも共和党となるトリプルレッドとなったことも、今後大きな影響を与えていくものと思われます。

1.日経平均と長期金利(10年物国債利回り)
まず、R5年1月(2023年1月)以降の日経平均、長期金利の推移です。
日経平均、長期金利ともに、R5年1月(2023年1月)以降、長期的なトレンドとして、上昇傾向で推移してきました。
同様に、R6年8月(2024年8月)初めの急落、その後の回復局面においても、同傾向で推移していましたが、今年11月になって、異なるトレンドを明確に示すようになりました。
詳細は、次のR5年12月(2023年12月)以降の1年間の推移で見ていきます。

ここ1年間の推移となります。

11月に入り、日経平均、長期金利ともに、上昇傾向で推移していましたが、長期金利が1.0%の水準を超えた辺りで、日経平均は頭打ちとなり、その後下落傾向で推移しているのに対し、長期金利はその後も上昇傾向を維持して推移しています。
令和6年8月(2024年8月)初めの、日経平均急落時の金利水準に到達していることは、注目すべきです。
2.ドル円と長期金利(10年物国債利回り)
続きまして、ドル円、長期金利の推移となります。

ドル円、長期金利については、令和5年5月(2023年5月)から令和5年8月(2023年8月)の期間を除くと、ほぼ同様の傾向で推移しています。
ここ1年間の推移も、ドル円、長期金利ともに、傾向としては、ほぼ同様となっています。

異なるのは、令和6年8月(2024年8月)初めの急落後の回復局面です。
長期金利は、先のとおり上昇傾向が顕著であり、令和6年8月(2024年8月)初めの日経平均急落時の水準にまで回復しているのに対し、ドル円は円高傾向で推移していましたが、自民党総裁選(9月27日)後、再度、円安傾向となりましたが、直近で、円高傾向に触れているのは、気になるところです。
3.日米長期金利の推移
日米長期金利の推移です。

先のドル円と長期金利の推移において、日本の長期金利の推移を掲載しており、日本の長期金利だけをみますと、随分と変動があるように見えますが、米長期金利の推移と比較すると、日本の長期金利の推移は、狭いレンジに収まっています。
ここ1年間の推移で、細かく見たいと思います。

日米ともに、ほぼ同傾向で推移しているように見えますが、R6年5月(2024年5月)からR6年8月(2024年8月)にかけて、日本の金利は、上昇していますが、アメリカの金利は、下落となっており、逆相関の関係になっています。
ですが、日本の上昇幅が小さい為、金利差は、米金利の影響を強く受けるため、結果として、米金利とほぼ同様の推移となっています(米金利と同様に下落傾向となっている。)。
R6年5月(2024年5月)以降、金利差は縮小傾向にありましたが、米長期金利が上昇に転じたため、R6年9月(2024年9月)に反転し、再度、金利差は拡大傾向にあります。
4.ドル円と日米金利差の推移
為替と日米金利差の推移です。
ドル円と日米金利差は、当然のことですが、連動して推移しています。

令和6年5月(2024年5月)から令和6年6月(2024年6月)にかけて、異なる方向で推移していますが、これについては、次の直近1年間の推移で触れます。

令和6年5月(2024年5月)から令和6年6月(2024年6月)にかけて、日米金利差が縮小しているのに対し、ドル円は、円安方向で推移していました。
ですが、異なる方向で推移していますが、令和6年6月(2024年6月)から令和6年7月(2024年7月)にかけて、ドル円も、再度円高方向に振れ、その後は、両者ともに同傾向で推移していました。
先の日米長期金利でも触れましたが、令和6年9月(2024年9月)に、米長期金利が上昇に転じからは、それに追随して、ドル円も円安傾向となり、その後推移しています。
5.日経平均とドル円の推移
全体的な傾向としては、日経平均は上昇傾向、ドル円は円安方向で推移し、令和6年8月初めの急落局面を経て、その後の回復局面と、ほぼ同傾向で推移しています。

ここ1年の推移を、少し詳しくみます。

先の日経平均、長期金利と同様に、トレンドとして、3つの部分に分けられます。
- 令和6年1月(2024年1月)から令和6年5月(2024年5月)までの期間は、日経平均は、引き続き上昇し、一方で、ドル円は、令和6年1月(2024年1月)に底を打ち、再度円安傾向に転じました。
- 令和6年5月(2024年5月)以降は、日経平均、長期金利ともに、ほぼ同様の推移を示しており、令和6年8月(2024年8月)初めの急落時も、ともに急落し、その後の回復局面もほぼ同様となっています。
- 急落後、両者ともに、回復はしています。ドル円は、再度、円高方向に触れていましたが、令和6年9月(2024年9月)に、ドル円は、再度、円安方向で推移しています。
直近では、ドル円は、円高方向に振れており、日経平均も下落トレンドとなっています。
6.まとめ
最後に、令和5年1月(2023年1月)を100とした時の、日経平均、長期金利、ドル円、日米金利差の推移は次のとおりです。

日経平均、ドル円の変動に比較して、長期金利の変動はとても大きくなっています。
また、直近の長期金利の上昇が明確になっています。
ここ1年間の推移においても同様です。

先のとおり、長期金利の上昇が顕著です。
ドル円、日米金利差は、直近では、ほぼ横ばいといえる水準で推移しています。
日経平均は、レンジ内で推移しているように見えますが、長期金利の上昇の影響により、弱含みで推移しているものと思料されます。
近日中に、直近のデータをフォローしまして、再度、本ブログにて紹介致します。